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にらどんは一杯500円。尚、出前は承っておりません。ご了承下さい。

レトロゲーム修理記録 ”Nintendo Switch Proコントローラー”

導入

ジャンクのゲーム機器を探すこと数か月。
妥協の末やっと見つけたのはスティック異常のプロコンでした。
買おうと思った当時は新品が売ってなくて、その後サードパーティのコントローラーを買っていたので、別に欲しくはないけど持っていない、という状況。
相場的には全然安くなく、中古でもありそうなぐらいの価格。ワンチャン清掃で直れば相場通りだし、修理ができるならそれはそれでいいということで購入。
やっと獲物を見つけて興奮していた僕は店頭で状態確認することもなく帰ってきてしまった。
今回は重大な手落ちではなかったのだけど、購入前の確認はできるならした方がいいですね。反省ポイント。

さて帰宅して箱から取り出してみると外見には異常なし。*1充電ケーブル欠品。*2
switchに繋ぐとカーソルが右に流れ続ける。なるほど。
色々いじっていると、まさかの右スティックの異常であることが発覚。これを左に倒しておけば止まる。
右スティックってあんまり使い倒すイメージないけどなぁ。
なら単純なジュースこぼしたとかの汚れ?などと甘い見通しを立てながらも、流石に違和感に気が付いた。
なんか右にだけガクッって倒れる。これはどういうことなんだろう。

修理開始

分解するにあたって、主にこのサイトを参考にしました。
Nintendo Switch Proコントローラーの 分解、清掃、スティック交換 のやり方 - サンデーゲーマーのブログWP
注釈付きの写真と文章で非常にわかりやすく、これさえ見ていれば分解に困ることはないと思います。

さくさくと分解して、いざ基盤とご対面。
中は綺麗なもので、やはり汚れが原因などという生易しいものではないことが伺える。
左右のスティックをぐりぐり動かして比べてみると、スティック側面の部品(抵抗シート)が割れていることに気が付いた。なんでこんなところが壊れるの。
前述の通り、外装には傷もヒビもなく、ここだけが割れている。スティックをハンマーで叩いたりしたらこうなる・・・のか?
今回記事を書くにあたって調べたところ、押し込みながら操作すると内部に力がかかって破損に繋がるとのこと。
にしても押し込みながらぐりぐり動かすゲームってあんまりなくないか?操作しづらいし。

ということでスティック交換が必要なことがわかった。
調べてみると、結構難度が高いらしい。10個ぐらいある足のはんだを全部除去しないといけない?ヒートガンとか低融点はんだとかがいる?
できるのか?いや、もう賽は投げられた、やるのだ。
今回はこちらのスティックを購入。いろいろ調べた結果キュミオ製のものがいいらしいとのことでこちらを選択。キュミオってメーカー名であってるよね?
(キュミオ) QeMIO Nintendo Switch PRO コントローラ用3Dジョイスティック アナログセンサロッカースティック 修復ツール アクセサリー 2個セット
アマゾンレビューは結構ズタボロに言われてるんですが、結論から言うと僕の場合は補正すら要らず一発で完全に動作しました。
プロコンやこのパーツのロット違いとかがあるんでしょうか。あるいは単に実装時の不良か・・・
実際に複数のメーカーを比較したこちらの動画ではElecGearがいいという評価が出てますね。

作業に当たって最初の障害となったのがバイブレーターの取り外し。
メイン基板を背面パネルから分離する際、粘着テープで固定されているバイブレーターを剥がす必要があるんですね。
Nintendo Switch Proコントローラーの 分解、清掃、スティック交換 のやり方 - サンデーゲーマーのブログWP
こちらにも特に項目が立っているぐらい大変なんですが、気を付けていてもダメだった。
裏から太めのドライバーで力いっぱいに押してなんとか剥がしたのですが、その衝撃でバイブ側のフレキが断線・・・。
修理箇所が増えたことで相場並みの値段という妥協点も一緒に吹っ飛んでいった。
対策としては粘着力を弱めるために除光液とかで補助すべきだったかな?反対側を抑えるってのはあんまり意味ないかも。僕も一応手では抑えてたし。

次は本命、スティックセンサーの取り外し。これが確かに難しかった。
まずこういった工業製品に使われているはんだというのは鉛フリーで融点が高い。通常なら350°Cぐらいで融かすのだが、これではほとんど融けない。
とりあえずフラックスを塗って手持ちの普通のはんだを盛ってから吸引式の吸い取り機を試してみる。・・・全然取れてない。
はんだ吸い取り線の上からゴリゴリ当ててもほぼ無反応。やはり初心者に初期装備で挑める代物ではなかったか・・・
否、僕はただの初心者ではない。関連動画を見漁った頭でっかちエアプ初心者だ。
事前練習のディスプレイや事前に仕入れていたはんだに関する基礎知識から溶けづらい鉛フリーはんだが使われていることは予想できていた。
そこで役に立つのが温度調整機能付きのはんだごてだ。
最低限の機能のみのはんだごてというのは温度管理を作業者の経験で行うが、そこに一切自信のなかった僕は温度調整・表示機能のあるものを買っていた。それでも1600円ぐらいだったと思う。
一応それも知識としては鼻の下に近づけて熱を感じ取れるぐらいが適温っていうのは知ってるしやってたんですけどね。
400~450°Cに設定してみると、融ける。はんだを盛ってからの吸い取り機で目に見えて除去できるようになっている。
ちなみにあまり高温になると基盤やセンサー故障の原因になるのでお金に余裕がある人はちゃんとした機材を買いましょう。
順調にスポスポ取り除いてすべての足が露出。・・・したのに外れる様子がない。引っ張っても取れない。
どうやら微妙に根元に残ってしまっている箇所がいくつかあるらしい。盛っては取りを何度か試しても思うようにいかない。
ピコーン! このセンサーは外したらどうせ捨てるだけなのだから、足をちょん切って吸引しやすくしてみよう。文字通り足切りを決めたにどさんにもはや躊躇はない。
全ての足をニッパーで切断し、再度吸引を試みる。何本目かの足で明らかに全体が浮く。あと一本!
箇所がわかればあとはもう温めて引っこ抜けば・・・取れたーーっ!

そしてこれも作業が全部終わってから知ったのですが、スティック機構のある本体と、側面にある抵抗シートというのは引っ張れば剥がせたそうで。
足を切らなければ予備パーツとして取って置くこともできたらしい。こういうのなんで事前には見つけられないんかなぁ。
あぁあと、基盤の固定には洗濯ばさみを使いました。竿ばさみっていうのかな、大きくてカバの頭蓋骨みたいな形の。

取り付け時にはマスキングテープで仮止めしながらテンポよくはんだ付け。これまでの作業ではんだの乗せ方もかなり板についてきた。(20回かそこら)
鉛フリーでないので通電性の面で問題がでるのでは・・・という不安もありましたが前述の通り問題なかったですね。
一応残ったはんだを除去してからやったのがよかったのか・・・な?ほぼ残ってなかったけど。
除去が不十分だったり固定位置が浅いとスティックの高さが変わって使用感が変わるみたいなことも言われてますが
そういう違和感もなく、完璧につけられたと思います。使い慣れたものではなかったから、元と同じかと言われるとわからないのだけど。

こうしてメインの修理は終わったのですが、はい、まだ残っていますね、僕が壊したのが。
バイブレーターを探したところ、AliExpressに安そうなのを発見。もう一個の修理で使っていたのでじゃあこっちもと注文したのがまた失敗だった。
アリエクの商品には発送方法に違いがあるのですが、これはChoice表記のあるものを選んだ方がいいです。
今回僕はその違いすらよくわからず、「ちょっと時間かかるだけだろう」と思って安易に値段だけ見て選んでしまったのですが、
現地発送は翌日、1週間せず向こうの空港を出発したので今度も大丈夫そうだなと思っていたら
なんとそこから日本に到着して2週間、一切荷物が動かなくなりました。
他のブログを見ると非Choiceは2週間近くかかるものということでしたが、その2週間が過ぎても到着しない。
流石に紛失かなぁと思って念晴らしに催促メッセージを送ってみたところ、その2日後に到着しました。特に折り返しの連絡とかもなかったので催促が効いたのかは不明。
Choiceだから特に高くなるとかでもないので、数十円の違いならChoiceのものを選んだ方が半月も気を揉む羽目にならずに済みます。

バイブレーターのはんだ付けもかなり精密な作業を要求されます。何しろフレキケーブルが1ミリぐらいの幅しかない。
これもマスキングテープで固定してなんとかしました。仮止めにマステはかなり便利。
接着シールと緩衝用のゴムは元のから剥がして付け替え。まだまだ粘着力があったので問題なし。
しかし、組み立ててから気づいたのだけど、元々の振動がどんな感じなのかを確認していなかった。
GCコンだと結構ガタガタッてぐらい震えるんだけど、プロコンはブーンって感じ。そういうもんなのか、もしかして付け直したのがちゃんと動いていないのか。わからない。

感想

そんなわけで購入から修理完了まで1か月以上かかってようやくプロコンを手に入れた。
その後しばらくスマブラしてみているけど動作に違和感はなし。ちゃんと直ってると思います。でもなんか全然勝てn
はんだ修理はこれで2件目になるわけですが、まぁ思ったよりできましたね。失敗してスクラップにするぐらいの覚悟でやっていたので、大金星と言い張るのもやぶさかではない。
何よりもはんだ付けが煩雑な作業ではなくなったのが大きいです。
技術を習得したとまでは流石に言えないんですが、「はんだ必須かぁ・・・」から「はんだ付け?いいよやるやる」ぐらいの心境の変化がありました。
まぁ実はこの後別で1件だけしかやってなくて練習2件含めても4件しか修理してないんですけどね。
外国人が「Yeah~~!! I can speak Japanese!! konichiwa~~」みたいに言ってるのと同じ感じの「できる」。
ただまぁ自信がついて挑戦に尻込みしなくなったことは事実なので、自分の世界が広がったって点ではやっぱり大成功でした。

*1:外見でわかる異常があったかもしれないので最低限見ておくべきでした。

*2:ジャンク理由はスティックについてしか書いてなかった。ぐぬぬ